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ユマニチュード

ユマニチュードとは認知症の方や高齢者のためのケアの技法です。
(1)見つめる(同じ目の高さ・正面から・近く長く)
(2)話しかける(頻繁に・優しく・前向きな言葉で)
(3)触れる(やさしく)
(4)立つ(立つことを支援)
この4つを柱として人間の存在(尊厳)を主眼としたケアを体系化したものです。
怒りっぽい・意欲がなくなるといった症状を改善する効果が期待され、認知症当事者も看護・介護者も負担が軽くなると言われています。

「人とは何か」というフランス的哲学「あなたは存在している」・「ひとりの人間である」
に基づき包括的に行われることが特徴です。
人は見つめてもらい、誰かとふれあい、言葉を交わすことで存在しいつまでも立つことで人としての尊厳を自覚します。

4つの基本技法
(1)見る
上から見下ろすと威圧感を与え、適切な治療を拒絶してしまいます。また、認知症になると視野が狭くなることが多いので目線を合わせ、正面で見つめることで相手に安心感を与えます。お互いの存在を確かめ、信頼関係を築くための大切な基本技法です。
(2)話す
前向きな言葉をかけながらケアをすることで安心感が生まれ適切なケアをすることが出来ます。
(3)触れる
広い面積でゆっくりとやさしく包み込むように触れます。これはケアを受ける人に優しさを伝える技術です。
(4)立つ
人は立つことにより、筋肉が鍛えられ骨が強くなります。筋力の低下を防ぐことで意欲が湧いてきます。立って歩くことこそがその人らしさの原点だとユマニチュードでは考えられています。

ユマニチュードの効果
・認知症の方や高齢者の暴言・暴力が減り笑顔が増えると言われています。
・ケアに関わっている全ての人(認知症の方や高齢者本人・家族・医師など)が穏やかで元気になる効果が期待されます。
・スムーズなコミュニケーションが図れるようになると言われています。
・ケア・サービス提供者の負担が減り、認知症の方や高齢者の薬の量が減るなど高い効果がフランスの病院では証明されています。ユマニチュードはその効果の高さからドイツやカナダでも導入され、日本でも取り入れられている病院や施設が増えてきています。

決して難しい技法ではないので、ほんの少し意識をかえるだけで世界は大きく変わるはずです。是非、皆様も実践してみてください。

触れるケア

 (相談スタッフ)

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