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流行中の麻疹について

今現在、大阪府で流行している麻疹(はしか)の感染者が相次ぎ、話題となっています。
麻疹はインフルエンザの10倍の感染力を持ち、免疫を持たない人がウイルスに接触するとほぼ100%感染します。
国内由来の麻疹はワクチンによって制御されていましたが、海外からウイルスが持ち込まれる機会が増えています。

改めて、確認しましょう。どんな症状?治療は?
麻疹というと子供の病気という印象が強いかもしれませんが、実は上記の麻疹患者の半数以上は成人です。
成人が麻疹に感染すると子供より重症化しやすいと言われており、以下のような症状を引き起こします。

感染する→10~12日の潜伏期間を経て発症。
       ↓
前駆期咳、鼻水、のどの痛み等、風邪に似た症状が2~4日続く。口の中に白いぶつぶつができる。
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発疹期39度を超える高熱が出て、全身に発疹ができる。
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回復期重症化しなければ発症してから7~10日で回復。赤い発疹は黒ずんだ色素沈着となり、しばらく残るが、やがて消えていく。

肺炎や中耳炎を合併しやすく、重症化すると脳炎を引き起こし、まれに死亡することもあります。
治癒後数年~10 年程度経ってから、10 万人に 1 人程度の割合で亜急性硬化性全脳炎という難病を発症することがあります。
また、妊娠中に麻疹に感染すると流産・早産・死産が3~4割の確率で起こるので注意が必要です。
もし麻疹を発症したかもしれないと思われた時は、医療機関に電話連絡した上で、公共交通機関の利用をなるべく避けて受診してください。
麻疹であった場合、特効薬はありませんので、症状を抑えて体力を回復させる治療が中心となります。
一度感染して発症すると、抗体ができて生涯免疫が続くとされています。

オリンピックも近くなり外国人の観光客が増えるので、これから注意が必要です。
予防接種

(看護スタッフ)

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