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元気に過ごすための服薬生活

現在、病状に合わせた複数の薬を服用されている方は多いようですが、時には不適切な服用も見られています。
特に高齢な方の服薬状況を知り、対応策を考えてみましょう。

【古くなった薬の数々】
いつ処方されたのかわからない飲み薬や塗り薬、点眼薬などがそのまま置かれていることがあります。
飲み薬の残りは一度、袋のままかかりつけ医またはかかりつけの薬局に持参して現在の物かどうか確認してもらい、服薬の指示や数の調整をして頂きましょう。
また、塗り薬や点眼薬も使用期限がある為期限が切れた物は破棄しましょう。
(原因)
(1)医師の指示通りに内服できず、多く飲んだり、飲むことを休んでしまい、足りなかったり余ったりしている。
(2)複数の医療機関から処方を受けている:症状が改善しないため医療機関を多数受診し同じような作用の薬を数種類服用している。
(3)血圧の薬など大切な薬であっても飲み忘れていることがある:脳卒中の発症などの危険が伴います。

【誤った保管状況】
直射日光のあたる窓際や暖房の吹き出し口の近くに薬が置かれていると品質が変わってしまうこともあるようです。
おくすり

【市販薬と重複して内服している】
医師から風邪薬が処方されていても市販薬を購入して重ねて飲んでしまうことがあるようです。
痛み止めやビタミン薬など「よいと言われるものを自己判断で飲んでしまう方もおいでのようですが、薬が効きすぎたりまたは効果が鈍ったりすることもあるので、市販薬の購入の際にもお薬手帳を持参して薬剤師に確認してもらい、内服してよいかどうか相談しましょう。
同じように、高価な健康食品も薬との相互作用の見られるものもあるので注意が必要です。
長く飲んでみようと思う薬ならかかりつけ医に相談しましょう。

【住環境が不衛生】
視力の衰えや掃除や片づけなどの生活能力が低下することでダニやねずみ、感染症の発生などにより服薬しても症状の改善しないことも考えられます。
現在は、服薬時間毎に1包化されていることが多いですが、確実に服薬できるように
・お薬カレンダーを上手に活用しましょう。
(内服後の空き袋も保管しておき、あとで介護者と共に飲んだことを確認する。)
・かかりつけ医やかかりつけの薬局とも残薬や飲み方、飲み忘れしやすい時間帯などについて話し合ってみましょう。
・健康食品や市販薬などは自分の判断で内服せず専門職の方と相談してみましょう。
口にしてよい物もありますが、食べたり飲んだりしない方が良い物もあるので自己判断での内服は控えましょう。

最近、SNSなどで人前での服薬は失礼ではないかと声の上がったことがありますが、人目を気にして服薬のタイミングを逃した結果忘れてしまい、病状が変化してしまうこともありえることです。
薬の内服とそれが出来るかできないかは命に直結することにもなります。
「トイレで内服してはどうか」と提案された方もおいででしたが、仮に薬を落とした場合に落としたことに気付ける場所での内服が望ましいでしょう。
現在、服薬の必要が無い方も生涯服薬の必要がないと言えるでしょうか。
ご自分やご自分のご家族が定期的に服薬が必要になった時に同じ反応をする方がいたらどう思うか考え、穏やかな視点で生活しましょう。

服薬が全くいらない方もおいでですが、服薬により体調を維持される方もおいでになるということを踏まえ、お薬の管理と内服の重要性をもう一度考えてみましょう。
また、介護に携わる方はその薬の効能と副作用について確認し、服薬した結果、変化を感じたり不安な時は(自分で休薬などの判断をせず)かかりつけ医に相談しましょう。
おくすりの管理

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