銀の森治療院 渡辺健先生の講演を聞いてきました。
先生と私が身体的に私と大きく違う事は、性別と、目が見えるか見えないかという事でした。
私は女性で、先生は男性です。
私はコンタクトをつければ支障なく運転ができ、コンタクトを外しても本が読めます。先生は30歳の時に網膜色素変性症という病気が出てそれから視力は低下し、今はほとんど目が見えないそうです。
見えていた景色が見えなくなること、かわいい娘の笑顔が見えなくなること、想像するだけで胸が苦しくなります。しかし視力を失った代わりに得たものは大変大きいのではないかと、うらやましくさえ思える講演でした。ハンディキャップを克服するためにどれだけのエネルギーを使ったのだろう。ハンデとは、『強いものに加える負担』の方なのかもしれない。など、たくさんの事を考えさせられました。
先生は風船を4つ用意していました。
1つ目の風船に、針を刺しました。大きな音を立て破裂しました。
2つ目の風船にはセロハンテープを張り付けて針を刺しました。風船は割れません。
3つ目の風船にはチャッカマンで火をつけました。会場に大きな音を響かせて派手に破裂しました。
4つ目は水風船でした。チャッカマンで着火。 「1,2,3,4,5, ・・・」 風船は割れませんでした。
風船単体では簡単に破裂してしまうけれど、何かと組み合わせることによって風船は壊れなくなりました。「誰かと出会う事で困難を乗り切る事ができる。」先生も、自分の目で見える世界が狭く暗く変わっていく現実を誰かがいたから乗り越える事ができたのですね。
さすが元中学校の先生です。分かりやすく目に見える実験で伝えて下さいました。
先生が大切にしている事。「体」「心」「知」
「3つがバランスよく整う事で前に進むことができ、前に進むことで何かと出会う事ができる。車に例えると体がボディー、心が左タイヤ、知が右タイヤ。進むことにスピードは必要ない。」「男性も女性も。高齢者も成人も子供も。歩けても歩けなくても。病気があってもなくても。目が見えても見えなくても・・・。みんな同じ。」まず前に進み、何かや誰かと出会う事が大切だと教えてもらいました。「その出会いは単なる偶然ではなく、必然の偶然であり、ひとつ一つの出会いを大切にしていく事。」と。
その出会いの中に幸せがあり、困難を乗り越える何かと出会う事もできるのかな。
先生の講演で心に残った言葉。
「不便だけど不幸にはならない」
「不幸は人が作り出している。
幸せも人が作り出すもの」
「中学校の生徒に『大人って何?』と聞かれたとき
『我慢できる人、待てる人』と答えた」
「分かったつもりにならない」
「疾患や症状ではなくその人そのものに興味を持つ」
今日は前に進んで先生に出会う事ができ、大きな力を感じる事ができました。
人生いろいろあるだろうけれど。明日も明後日もゆっくりと前に進んで、何かや誰かに出会い、感謝しながら幸せを作っていきたいと思いました。
気になる方は『銀の森治療院』一度検索してみてくださいね(^^)/
(居宅スタッフ)