今の季節にどうして「脱水」の話題?と思わる方も多いと思います。
脱水は1年を通しておこる可能性があります。脱水症は進行するまで明らかな症状が感じられず、本人や周囲が気づかないことで対策がとれていない状態を「かくれ脱水」と呼びます。脱水の多くなる季節は夏と冬ですが、春の激しい気温の変化に体が慣れていないため体温調節機能に異常が起きやすく注意が必要なのです。
◎高齢者、持病のある人は特に注意が必要
・かくれ脱水は誰にでも起こり、水分補給によって改善しますが高齢者の場合はその状態からもとに戻る力が弱くなっています。
高齢者は若いころと比べると、体内の水分量が10%ほど減少しているといわれています。また、喉の渇きにも気づきにくいため簡単に脱水症に進みやすいのです。脱水症が重篤な場合、死に至ることもありえます。また、持病により利尿剤や下剤を内服している方も多く、水分が排出されやすくなりリスクが高まります。
◎環境の変化も脱水の原因に
・入学や就職、また、新たなサークル活動などで生活環境が大きく変化する時期に、気候の変化が重なることで脱水のリスクが高まります。それぞれの活動の場で先輩についていくために無理をしたり、体調を考えずに熱中してしまい脱水のリスクが高まります。また、新しい仕事に慣れるまでの緊張による発汗や呼吸に伴い脱水が起こりやすくなります。
◎かくれ脱水予防のポイント
・体調の変化に気づくこと
かくれ脱水の状態になると何らかの体調の変化が起こります。
・なんとなくだるい ・疲れやすい ・眠い ・のどが渇きやすい
など些細な体調の変化にも注意しましょう。
◎生活リズムを整える
・生活の乱れはかくれ脱水が起きやすくなります。
1日3回規則正しく食事をして、できれば6時間以上の睡眠時間を取るようにしましょう。疲れをためないことも予防につながります。
◎こまめに水分補給をする
・水分補給の目安はコップ1杯程度の水分を1日8回程度を意識して「のどが渇く前に」摂取しましょう。短時間(1時間以内)に1ℓ以上の水分を摂取すると腎臓が水分を処理できなくなることがあるので、1度にたくさんではなく「1日を通しこまめにとること」が大事です。
目安は500mlのペットボトルを2本半程度、水や白湯、麦茶やスポーツドリンクなどがお勧めですが、種類にこだわりすぎずに「今日はこのペットボトルを飲もう。」と好みの飲み物を準備したり、お気に入りの水筒にお気に入りの飲み物のスティックを準備して500ミmlの水筒なら3回、350mlの水筒ならいろんなお味を4回程度おいしく入れて飲みましょう。
ただし、アルコールを飲んだ場合は逆に水分が奪われてしまいます。飲酒中にも1~2時間に1回、水やお茶を1杯程度飲みましょう。また飲酒後すぐに寝てしまわずに就寝前には十分な水分補給を心がけ休むようにしましょう。
連休中もお天気が良いと20度を超える日も多いことが想定され、まさに行楽日和といえますが、飲み物をそばに置き、こまめに水分補給を心がけ、体調良く過ごしましょう。
(連携室スタッフ)