ゴールデンウイークを前に、急に気温が上がり日差しも強くなってきました。紫外線による皮膚の老化、皮膚がんのリスクから日光を避ける傾向が見られます。
☆日光を全く浴びないことでおきること…ビタミンDが不足しやすくなります。
・ビタミンDの役割…カルシウムやリンを吸収し骨を作ったり、免疫にかかわっており丈夫な骨や歯を作るために欠かせません。日光を浴びることで活性化されるビタミンです。
☆ビタミンDが不足するとどうなる?…カルシウムの吸収が低下しカルシウムが不足してしまいます。(低カルシウム血症)
・成人(骨の軟化が起きる)
・お子さん(成長障害⇒姿勢が悪くなったり、足の骨がまがったり、くる病を発症することもある。)
・高齢者(骨量が低下していると考えられ、骨粗鬆症になりやすく、骨折が起きることで寝たきりとなりやすい。)
☆人間の皮膚の下にはビタミンDの材料となる物質があり日光(紫外線)の作用によってビタミンDが作られます
【ビタミンD不足になりやすい人】
・高齢者(屋内で過ごす傾向がある)(自宅から出ることができない)(長期入所施設で過 ごしており、屋外に出る機会が少ない)
・リモートワークやデスクワークが多く、日光を浴びる機会が少ない職業の人
・日照時間の少ない地域にお住いの人
・日焼け止めの使い過ぎなどによる極端な紫外線対策により太陽光をほとんど浴びない生活を過ごしている人
・ビタミンDは魚や卵、キノコ類などの食品を摂取することで体内に取り込まれますが必要となるビタミンDのすべてを食事で補うことは難しく、半分以上は日光により賄われています。
紫外線アレルギーや肌が極端に弱い方は食事からの摂取を心がける…干しシイタケ、乾燥きくらげ、半生のしらす干し、鮭、卵黄などに多く含まれます。カルシウムの多い食品と一緒に食べてみましょう。
そのほかの日光の効果…体内時計をリセットし生活のリズムを整える、セロトニンが体内で分泌され感情を整え、心を安定させるなどの働きがあります。
【日光を浴びる目安】
・春~初秋は10時~14時の紫外線の強い時間をさけ、夏は朝夕に木陰で30分程度、冬は1時間程度(散歩をしながらでも))
・晴れた日は、日傘、つばの広い帽子、サングラス、長袖などの衣類で紫外線の浴びすぎを予防しましょう
・日焼け止めはレジャーで海や山に行くときは強めのもの(SPF20~、PA+++~)が必要ですが日常生活ではそれほど強いものでなくてもよいでしょう。
日光と上手に付き合い生活リズムを整えながら、丈夫な骨を維持し、元気に過ごしていきましょう。
(連携室スタッフ)